花粉症と診断されているまたは花粉症だと自覚している男女450名に、「花粉症シーズンに、花粉症を理由に外出を控えたことはありましたか?」と尋ねたところ、「よくあった」と回答した人は15.1%で「たまにあった」と回答した人を合わせると、5割以上の人が花粉症を理由に外出を控えたことがあるとわかりました。(図1)
「屋外に比べて自宅にいる時に症状がひどくなりますか?」の問いには、37.6%の人が「自宅でも屋外と同等の症状が出る」と回答。さらに、自宅にいる時の方が症状がひどくなる人は約25%いることがわかりました。(図2)
「自宅で花粉症の症状が特にひどいのはどんな時ですか?」と尋ねたところ、1位は「起床時」で、42.9%の人が回答。2位「窓を開けた後」42.4%、3位「洗濯物を取り込む時」33.3%と続きました。(図3)
起床時に花粉症の症状が出ると、仕事や勉強のモチベーションがどの程度低下するか、低下率を回答してもらったところ、50%~100%低下する人が合わせて半数以上いました。(図4)
「花粉症の症状で夜眠れないことはありますか?」の質問には、「たまにある」最も多く、「よくある」と回答した人と合わせると、50%以上の人が花粉症の症状が原因で眠れないことがあるとわかりました。(図5)
「花粉症によって仕事・勉強・家事でミスしたり、スピードが遅くなるなど、自身のパフォーマンスが落ちると感じたことがありますか?」の問いに、「はい」と答えた人が8割以上いました。(図6)
さらに、「はい」と回答した人に、「パフォーマンスが落ちることによって実害(叱責・降格・減給など)を受けたことはありますか?」と尋ねたところ、「はい」と回答した人が約1割いました。(図7)
環境省の発表によると、今年の春は花粉飛散量は前シーズンを大幅に超えるところが多く、過去10年間で最大と予測されています。そのような状況において、「外出時に強化したい対策はありますか?」と尋ねたところ、1位は「目薬・点鼻薬を常備する」(66.9%)となり、約7割の人が回答しました。続いて2位「ティッシュを多めに持ち歩く」(53.1%)、3位「高機能マスクにする」(47.3%)という結果になりました。(図8)
さらに「自宅内で強化したい対策はありますか?」の質問に対しては、1位は「手洗い・うがい・洗顔」「空気清浄機を使う」が同率で、5割の方が回答しました。続いて2位「室内干しをする」(46.2%)、3位「薬を服用する」(43.1%)という結果になりました。(図9)
「花粉症の対策として、室内干しをしていますか?」の問いに対しては、20.7%が「花粉症シーズン中はしている」、10.7%が「花粉予報に応じてしている」と回答。合わせて約3割の人が花粉症の対策として室内干しをしていました。さらに「普段からしている」(44.2%)を合わせると、花粉症シーズンに室内干しをしている人は7割以上いることがわかりました。(図10)
花粉症でパフォーマンスが落ちるのは当然かと思いますが、外出を控えるなどの行動制限が5割以上というのも驚きの数字かもしれません。家の中での症状は屋外で沢山花粉を吸って鼻粘膜が過敏になって、帰ってから家の中での症状が悪化するものと考えます。外では緊張などで症状が出にくく、家に帰ってゆっくりした時に症状が悪化する方もおられます。また起床時はモーニングアタックという副交感神経過敏になり、くしゃみ、鼻水が生じる現象です。これもリラックス状態からの神経系の変化から生じています。
これらの症状はもちろんですが、鼻を沢山かむ事や鼻閉などの症状で日常生活を憂鬱にしたり、やる気が起こらないケースも見受けられます。やはり基本は花粉を目や鼻の粘膜に入れないことです。花粉症の方はマスク、眼鏡を外出時には必ず使用する事をお勧めします。
リビングでは空気清浄機を、寝室では加湿器を使用します。寝ている時間は長いので、花粉を重くして舞わなくさせる事が出来、また粘膜の状態も加湿で正常に保ちます。干し物は花粉が付かないように家の中で干すことも重要です。もし干す場合には花粉の少ない午前中、あるいは夕方以降で外干しをして下さい。
これらの対策でも症状悪化する場合には是非医療機関を受診してください。
調査手法:オンラインアンケート
調査期間:2022年12月24日(土)~2023年1月3日(火)
調査対象:花粉症と診断されているまたは花粉症だと自覚している男女
有効回答数:450サンプル
回答者:男性148名、女性302名(10代以下1名、20代47名、30代181名、40代120名、50代64名、60代34名、70代以上3名)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
≪ご参考≫今回の調査では、くしゃみや鼻水などの花粉症の症状だけでなく、パフォーマンスやモチベーションの低下によって、日常の生活の中で実害を受けたことがある人もいることがわかりました。
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